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028 困惑するリィナ

مؤلف: 坂森大我
last update تاريخ النشر: 2026-08-13 18:53:23

 私は戸惑っていました。

 なぜなら、何もしないと言ったルカが私の手に触れてきたから。

 寝てたんじゃないの? やはり婆やの話は間違ってなかったのね?

「今のは愛なの!? 愛があったのでしょ!?」

 愛なんて、きっと体の良い弁解だわ。

 どうしても私の身体が欲しくなった。私が眠った頃を見計らって、襲いかかってくるのね。

 ルカは早く寝ろというけれど、眠ってなどいられないわ。

 夜の男は獣だと聞きました。つまり私は牙を研いだ狼とベッドを共にしているのよ。

「寝てる間になんて嫌よ。きっと私は弄ばれる。恥辱の限りを尽くした行為でお楽しみされてしまうのよ!」

「寝返りを打ったときに触れただけだ。何なら俺は床で寝るぞ?」

「ぐぬぬ……」

 殿方の言い訳は信用できない。私は婆やを信頼しているもの。

 とにかく、初めてが床だなんて断固拒否。宿だって、もう少し良い宿を初日に探しておけば良かった。

「分かった。でも、一つだけ約束して欲しいの」

 明言しておかねばならない。私だって、考えがあってルカを招いているのよ。

「痛くしないで……」

「ホント、何も聞いてねぇのな!?」

 聞いてるわよ!

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  • 聖女の身代わりとして死ぬ運命だったけど、どうしてか俺は成り上がって終末世界で無双しています   084 呼び出し

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    「全軍司令官が希望です」 俺の返答には候補生たちだけでなく、レブナント教官まで黙り込んでしまう。 それもそのはず、現状の司令部は東部と西部で分けられている。 騎士学校を卒業したアークライトが西部司令官であり、イステリア皇国内の前線基地に東部司令官がいた。つまるところ、全軍を指揮する司令官など存在しないのだ。「貴様はそれが何を意味するのか知っているのか?」「冗談で口にしませんよ。俺は魔国を壊滅に追い込む。しかし、その達成には立場が必須。局地的な指示だけで終わりでは無理なんです。それは最終的な目標であり、一刻も早く達成したい目標でもあります」 西部司令官であるアークライトが配備されたのはサンクティア侯爵領スノール前線基地だ。 スノール前線基地は北に拡がるバリウス帝国が滅びたのなら、真っ先に最前線となる場所であり、リィナの地元でもあった。「現状はアークライト殿下が指揮を執っておられる。当然、皇国にも司令官が存在するのだ。候補生がしゃしゃり出る隙はない」 俺の希望は一蹴されてしまう。けれど、俺は意志を示した。もし仮にアークライトが討ち死にしたのであれば、俺はそこへ割り込めると信じている。 なぜならゲームにおいてアルクは候補生でありながら、全軍司令官となったのだ。  学徒出陣のような状況に追い込まれたからこそであるが、並行世界にあった可能性に俺は期待している。「まあいい。貴様は後衛士官だ。魔法科に決定とする」 結局、俺は魔法科に編成された。  この辺りはゲームと同じだ。ヒロインの一人であるフィオナとペアを組む。基本的にフィオナとの関係が進んでいくストーリーなのだから。「ま、魔法に長けた人材は不足してるし……」 見込みのある者は魔法科が優先される。ゲーム云々を考えずとも、俺は後衛士官となるしかないようだ。 このあとも淡々とクラス分けが進んでいく。  やはりフィオナは俺と同じ魔法科であり、ミリアは支援科となった。フィンがいたならば彼も支援科だったはずが、今も行方知らずである。 もう直ぐ昼食とい

  • 聖女の身代わりとして死ぬ運命だったけど、どうしてか俺は成り上がって終末世界で無双しています   082 クラス分け試験

     初めてのレベリングは俺とミリアを除いて上手くいったらしい。  結局のところ、ミリアは帰路もろくに経験値を得られず、レベルアップは僅かなものであった。 本日は授業の初日。レブナント教官が騎士候補生を集め、壇上で話をしている。「諸君、昨日はよく休めただろうか? 私が主に実技を担当するレブナントだ。始めに言っておくが、騎士学校では身分を加味しない。全員等しく扱うことになり、厳しい言葉も投げかけるだろう。耐えられないのであれば、さっさと国へ帰ることだな」 当然のこと俺も同様の扱いを受けることになる。これは教官が職務を全うするために必要な決まりごとだし、仕方のないことだ。「まずはクラスを決定しなければならない。剣技、魔法、支援の三つを計測し、適したクラスを選んでくれ。希望は聞くけれど、望み通りにならない場合もある。クラス分けは結果を加味して、教官が決定を下す」 適正はジョブに左右されることが多分にあるけれど、ジョブではなく計測数値から判断してくれるという。「まずはコーネル・バリウス! 剣技からだ」 どういう順番なのか分からないが、最初に名を呼ばれたのは皇国民でも王国民でもない。  コーネルは直ぐ北にあるバリウス帝国の皇子様だった。なぜ俺が彼を知っているのかというと、コーネルは俺のルームメイトだったからだ。「コーネルのやつ、初っ端とはついてないな……」 他国の皇子と聞いて我が侭な人間という予感を覚えていたのだが、そんな懸念は杞憂に終わっていた。 実際のコーネルはとても腰が低い。簡単に言うと、めちゃくちゃ良い奴なんだ。第三皇子という微妙な立ち位置も彼が控えめな要因だろうと思う。「始めます!」 剣技は魔道具に全力で打ち込むだけ。瞬時に威力を数値化して、適性を計ることができた。 ゲームでは少しも名前が出て来なかったコーネルなんだが、俺は心の中で密かに応援していた。彼が使える兵であるようにと。「でやあああっ!」 気合いを乗せたコーネルの一撃。ドスンと重たい音が鳴り、瞬時に数値が浮かび上がる。【169】 えっと、なんだ……?  凄いのかどうか分からん。 単なるダメージ量であるのなら、ゲームにおいてはかなりショボい。危険度七等級のゴブリンの体力が100程度なのだから。「うむ、なかなかの威力だ。魔法力の測定に行くか? それとも剣術科にするか?」

  • 聖女の身代わりとして死ぬ運命だったけど、どうしてか俺は成り上がって終末世界で無双しています   081 ささやかな望み

     俺とミリアはフィオナよりも先に待ち合わせの地点へ到着していた。 ここまでミリアのレベルは5しか上がっていない。  俺が致命傷を与えているのだが、最後の一押しができず、先に魔物が息絶えてしまうからだ。「想像以上にキツいな……」 このままではレベル100で覚える最大級のスキルなんて何年かかるか分からない。リィナにはそのような時間がなかったというのに。 ちょうど二人きりだ。俺はミリアと腹を割って話をするべきかもしれない。「なぁ、ミリア……」「ななな、何でしょうか、殿下……」 ミリアの生い立ちは聞いた。  彼女は没落貴族であって、皇家の好意で後宮勤めを許されたらしい。本来なら騎士学校に入れるはずもなく、人知れず人生を全うしていたことだろう。「自分の運命を恨んでいるか?」「運命? それって、あたしの家のことでしょうか?」「ああいや、家だけじゃない。今まで生きてきた全てに関してだ」 俺はとんでもない要求を投げようとしている。 ぶっちゃけ彼女の人生は最悪を脱したところだし、これから先も上昇し続けていくことだろう。這い上がったばかりであって、そのような質問は愚問に違いない。「恨みとかないです。残念ながらお父様は借金を返済できずに、所領を失ってしまいましたが、あたしは今輝いていると思うのです。愚者の女神ルシアン様は適当に頑張れば良いと仰ってましたけれど、あたしはできるだけ足掻いてみたくなっています」 まあ、そうだろうな。  今は希望しか見えていないはずだ。侍女として騎士学校に入るには、普通ならば伯爵家以上が求められる最低ライン。没落貴族のミリアが選ばれるなんて、何度人生を繰り返そうがやってこない幸運なんだ。「今が楽しいか?」「どうして、そういうこと聞くのです? ひょっとして、あたしに恋しちゃったとか? いやでも、愛人ですよね? あたしは身分が備わっていませんし」 そうじゃないよ。俺が求めているものはそれじゃないんだ。 意図が伝わらないのなら、はっきりと言おう。俺が求める最低な要求について。「君の加護をくれないか?――」 俺はどこまで自分中心なんだろうな。  臆面もなく、人生を要求しているなんて。今を謳歌している若き女性に対して、輝かしい未来を奪おうとしている。 ポカンとした表情のミリア。流石に理解できなかったのかもしれない。彼女は

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